刑事訴訟法の目的

日本国憲法33条によりますと、何人も現行犯としての場合以外は、裁判官(権限を有する司法官憲)が発し、かつ理由となっている犯罪を明示する令状によらなければ逮捕されないとあります。
刑事訴訟法は、これを受けて、逮捕状に基づく逮捕(通常逮捕、同法199条)、そして現行犯逮捕(同法212条1項、213条)の手続を規定しています。
刑事訴訟法では、刑事事件において、事案の真相を解明し、刑罰法令を適正・迅速に適用実現することを目的としています。
しかしながら、真相解明と言いましても、それは人間によって営まれる制度ですから、おのずと限界があると考えられています。
刑事手続において重要なことは、国家の権限行使が行き過ぎて、個人の自由を不当に侵害することのないように配慮することです。
そのため、犯罪捜査におきましては、捜査機関による裁量的な活動を認めながら、個人のプライバシーを保護するために強制処分は中立・公平な第三者である裁判官によって発付された令状によることと定められています。
死刑に関する刑事訴訟法では、第479条に、「死刑の言渡を受けた者が心神喪失の状態に在るときは、法務大臣の命令によつて執行を停止する。
」、とあります。
また、死刑の言渡を受けた女子が懐胎しているときは、法務大臣の命令によつて執行を停止するとあり、規定により死刑の執行を停止した場合には、心神喪失の状態が回復した後又は出産の後に法務大臣の命令がなければ、執行することはできないことになっています。
刑事訴訟法第217条では、500円以下の罰金または拘留もしくは科料に当る罪につきましては、犯人の住居または氏名が明らかでない場合、また犯人が逃亡する恐れがある場合のいずれかに限って逮捕が許されています。
また、現行犯逮捕が制限される刑法上の軽微な犯罪は、次のようになっています。
○騒擾罪における不和随行。
○多衆不解散(首魁を除く)。
○過失建造物等侵害。
○過失往来危険(業務上の場合は除く)。
○偽造通貨収得後知情行使(その名価の3倍が8000円を超える場合を除く)。
○ 富くじ授受。
○変死者密葬。
○ 過失傷害(業務上、重過失は除く)。
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