推定無罪と言う言葉

「疑わしきは罰せず」という言葉を耳にしたことがあると思いますが、これは刑事裁判における原則とされています。
ラテン語の直訳から、「疑わしきは被告人の利益に」とも言います。
刑事裁判におきましては、検察側が挙証責任を負っていますが、ある事実の存否が判然としない場合には被告人に対して有利に事実認定をします。
この言葉は事実認定の過程を裁判官の側から表現したものですが、これを当事者側から表現した言葉が推定無罪であり、二つの言葉は表裏一体となっています。
条文上の根拠として、刑事訴訟法336条で、「被告事件が罪とならないとき、又は被告事件について犯罪の証明がないときは、判決で無罪の言渡をしなければならない」と規定されています。
現行法の時効停止では、殺人事件から20年が経過後に公訴棄却、管轄違の判決を受けて、そのまま再び起訴されずに5年が経過しますと、公訴時効は完成します。
時効が完成しますと、たとえ公訴提起されましても、免訴判決(刑事訴訟法第337条4号)がなされることになります。
しかし、中断制度では、公訴提起後による中断もあらためて時効が進行しますから、特別な中断手続を取らなくても、公判中に時効が完成することも理論上はあるということです。
ですから、時効停止制度は裁判所にとっての利益が大きいとの指摘もあるということです。
伝聞証拠を証拠とすると事実認定に誤りを生じる可能性が類型的に高くなっていますから、証拠能力を否定して原則これを証拠とすることはできない、とするものです。
以上の理論を実定化したものが刑事訴訟法320条となっています。
刑事訴訟法320条の理論的根拠はもっぱら憲法37条2項の証人審問権にあるとする見解があります。
ただ、刑事訴訟法上の伝聞法則が弁護側と検察側とを区別していないことから、証人審問権だけでは伝聞証拠の理論的根拠として不十分であるとの批判もあります。
検察官の起訴・不起訴の通知義務や不起訴の場合の理由の告知義務については、刑事訴訟法259条から261条に規定されています。
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